ロバート&リサ・セインズベリー フェロー

イェンイー・セン

2019 - 2020

カンザス大学博士号, 2018

アメリカのカンザス大学で日本美術史を専攻し、2018年博士号を取得。日本仏教美術史を専門とし、特に仏教美術がどのように人間関係の構築または団体意識、そして思想や儀礼に作用したかに関心を持っている。博士論文は、9世紀から12世紀における興福寺南円堂とその仏像を取り上げ、その供養的機能の展開と変容について関連文献と視覚資料を分析することで、従来の宗教の視点から解放し、家族的または集合的記憶との関わりを見出して南円堂の記念性(モニュメンタリティ)を明らかにする研究である。現在、博士論文を本にすることのほか、鎌倉時代と21世紀における興福寺の再興についての研究に取り組んでいる。この研究は、興福寺にかかわる人々が美術やメディアを通じて歴史や伝統を蘇らせ、追体験し、そして奈良地域や寺院団体とのつながりを作り出す、ということを探っているものである。この研究の一環として鎌倉時代における興福寺の再建にあたった仏師が宋代美術史のモチーフを取り入れて仏像を再興したこと、またその時代に他の宋風彫刻を考察している。さらに、日本美術史を研究するほか、美術館の展示に興味を持ち、2011年には台北国立故宮博物館に勤務。さらに2012年から13年の間、カンザス大学スペンサー美術館で実習を行った。